株式会社カカクコムについて 第一弾

以前の「個人事業主がEC導入前に知っておくべき日本特有の購買行動 」でも紹介しましたが、 日本人の約4人1人が使っている「価格.com」を分析した記事を2段に渡って紹介していきたいと思います!皆様がご利用の「価格.com」はとても面白い変貌を遂げた企業であることがわかりますし、私は類似企業が現れていないことを不思議に思っておりましたが、「価格.com」には優れた競合優位があることが調べているうちに見えてきました!

【株式会社カカクコムについて第一弾】

株式会社カカクコムって?

まずは概要から 株式会社カカクコムについて

電化製品を中心とした商品の価格比較ウェブサイト「価格.com」を主力事業として取り組む。
2005年からはランキングと口コミで探せるグルメサイト「食べログ」を運営している。
1997年5月:創業
1998年9月:販売店が価格情報を直接登録しリアルタイム更新される独自システムを開発
2000年3月:口コミ掲示板を設置。商品に対する意見交換ができる場を提供:会社を有限会社から株式会社へ転換。「価格.com」をリリース
2003年10月:東証マザーズ上場
2005年3月:東証一部上場・「食べログ」をリリース

カカクコムの重要なターニングポイントはやはり、2000年3月の口コミ掲示板を設置したタイミングだと私は考えます!!

株式会社カカクコムの多角化

株式会社カカクコムは、1998年に「消費者は一番安いお店で商品を購入するため、事業者はライバル店がどのような価格で商品を販売しているか確認したいができない」という課題に対して、お店が価格をリアルタイムかつ直接登録できるシステム開発を行いました。 その後、事業者のみならず、消費者が商品の口コミを投稿し、意見交換を行い集うプラットフォームとして事業の多角化を行った。この多角化が競合優位を確立させたんですね!!

また、2005年に「食べログ」をリリース。こちらも大きな多角化戦略と言えるが、 今回はより競合優位を生み出した「価格.com」の多角化について書いていきます。

カカクコムの競争優位

株式会社カカクコムの競合優位性はなんと言っても、圧倒的な登録事業者数であると言えます。

事業者が毎日商品の価格の変化を打ち込むことで価格.comが他社へ模倣されることなくプラットフォームを維持。 他社が模倣し、同じようなプラットフォームを作り上げるには、事業者1つ1つへ直接営業をしなければいけません!考えただけで気が遠くなります。

また、事業者側も価格ドットコムで既に価格を打ち込んでいるのにも関わらず、新たな商品サイトに同じ工数や時間をかけて商品を打ち込むことはメリットがなければ実行をしないですよね。

そこで、考えることはなぜ価格.comには事業者はいちいち毎日自社の商品の値段を打ち込むという時間と労力をかけているのか?という疑問が生まれてくると思います。 その時間と労力をかけてまで事業者が利用する理由が、カカクコムが2000年に取り組んだ「商品意見交換掲示板」への多角化により消費者のP V数が増加したことによる販売チャネルとして成熟したからであると私は考えます! 今では利用者が4000万人、国民の約4人に1人が商品を比較するサイトですし。

「商品意見交換掲示板」により消費者のP Vを増やし、事業者側が単なる競合の調査としての場ではなく、顧客を捕まえるチャネルへと変貌を遂げたところであると考えます。多角化により、事業者側のメリットを生み出すことで事業者サイドの商品数を担保されるようになれば、ユーザーも商品吟味、比較が多くの種類から行える環境が整うということです!今の主力事業「価格.com」の完成。

まとめると、1998年9月の販売店が価格情報を直接登録しリアルタイム更新される独自システムを開発してから2000年3月の口コミ掲示板を設置し、商品に対する意見交換ができる場を提供したタイミングが創業時に多くの経営者がぶつかる、鶏が先か卵が先かという問題を解決し、競合優位を作り出した多角化と言えます!事業者側の価格設定がリアルタイムで蓄積するということ、蓄積されたデータは、当時は未利用資源であったのだと思います!この未利用資源が「情報的経営資源」「見えざる資産」へと変貌を遂げた、現在では情報提供。金融・中古車査定の見積り・資料請求情報などを事業者へ提供も主要マネタイズポイントとして確立しています!!

また、事業者向け「競合調査用価格情報リアルタイム更新システム」と、消費者向け「商品意見交換掲示板」は事業ごとに独立をとることもできたが、一方の内容が、一方の内容の成長を促進しています、シナジー効果が抜群ですよね。初期は競合他社の価格をリサーチできるだけでマネタイズもできない会社であったが最初のリアルタイム更新システムを実行し続けたことが後に4000万人が利用するウェブサービスを作り上げた土台であり、価値であったのだと考えます。このように信じて実行する事業と撤退をする事業の意思決定はとても複雑で全く同じ事例はなく、経営者の先見の明が必要不可欠ですが、株式会社カカクコムにも特異な勝ちパターンが存在していたんですね!!

本日は株式会社カカクコムの優位性について話していきましたが、次回は株式会社カカクコムがぶつかった困難や面白い工夫を紹介していきます!!!


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