前回の【株式会社カカクコムについて:第一弾】から続いて、今回も株式会社カカクコムの初期にぶつかった問題点や創業者の工夫などを書いていきたいと思います!
【株式会社カカクコムについて:第二弾】
カカクコムがぶつかった問題慈善団体ではなくビジネスを行っているため、 株式会社カカクコムももちろん、マネタイズを考えなければいけません。
「価格.com」主要のマネタイズについて説明すると大きく3つ。
1つは、消費者を掲載している事業者の商品サイトへ送客した費用(アフィリエイト)。
2つ目はサイトでのへの広告費用。
3つ目は情報提供。(金融・中古車査定の見積り・資料請求情報などを事業者へ提供)
現在は、この3つが主要マネタイズポイントになってますが、初期の事業者掲載は、無料で行っていたようです。そうすると、初期の掲載を無料で行っていたことで大きな問題が生まれきます。
無料で「価格.com」を利用している事業者と広告費用などを支払い、送客単価も払っている事業者が現れてくる。お金を払っていなかった事業者は、「話が最初と違う」ということで負の感情を抱き、お金を支払っている事業者が無料で掲載している事業者を発見すると「フェアじゃない」という意見が生まれてきてしまったんですね。 結論、勝手に掲載していくれてる事業者と広告料を取っている事業者のすみ分けが難しくなったことが「価格.com」の困難であると言えます!
この困難を超えるための施策として、株式会社カカクコムは、圧倒的なP V、つまり消費者側へのアプローチに徹底し、事業者側が掲載しなければ損をする状態を作り上げたタイミングで最終的には広告だけしか載せないという戦略を実行、掲載していたすべてのショップから広告費を出してもらえるようになりました。これがもし、消費者のP Vが担保されていなければ、事業者は離れていってしまったと考えます!
また、コミュニティの形成や維持にはとても実力が必要ですよね…掲示板のような消費者がコンテンツとなる商品はアンコントローラブルな事態がたくさん起こります。その困難も株式会社カカクコムは「資源配分(人的リソース)」の工夫によって解決しました。
創業者の工夫
「価格.com」の掲示板は荒れることが少なく、情報源として大きな信頼を得ています。8割以上のユーザーが、口コミを参考に買い物した経験があるということが分かっています。株式会社カカクコムの経営者、組織メンバーは閲覧者・投稿者・運営者それぞれにメリットある場を作り上げること、質の良いプラットフォームを作り上げること大切にしていました。消費者の購買行動により大きな影響を与えるためです。
3方よし・質の良いコミュニティを実現させた工夫として、「価格.com」のコミュニティマスター(責任者)という役職を作り、掲示板を成長させる上でのポイントについて意見交換がされていた、運営側としては規約に則った掲示板を運営することに徹し、必要以上に介入しないということを行っていました。 しかし、ユーザーの意見に耳を傾ける姿勢も欠かさず、常連ユーザーに使い続けてもらえるだけの安定した運営のノウハウも提供していました!
上記のような、介入しすぎず、適切なタイミングで介入をすることは、いつもコミュニティマイスターがコミュニティの最善を考えていたから実現ができたと考えます。 大きな工夫の一つとしてまとめるならば、「コミュニティマスター(責任者)の配属」によるコミュニティの質の担保といったところでしょうか?
コミュニティマイスターの配属を進めずにコミュニティ運営を行ってしまっていたら、口コミが荒れて顧客が離れて、フランクな質問等ができる環境も整えることができないので、経営者層がこのような役職を作り、適切な配置をしたことが成功要因であった。 経営者の戦略的認識と人的資源によってダイナミックな経営能力が異なり、それにより企業のパフォーマンスが異なる。「資源配分(人的リソース)」を上手く行った工夫であると言える。
さらに「価格.com」では商品の型番別に掲示板が用意され、情報収集という明確な目的を持ったユーザーが利用している。掲示板をどのような目的のものにするかという“切り口”も掲示板の雰囲気作りに影響を与えるため、経営者層のインタビュー記事では「掲示板という器を用意するだけではいけない」と解説をしています。「価格.com」では製品情報を掲示板に紐付け、より有益な情報源として使えるための工夫も行っているのです!
そして何より、最初に着手した掲示商品を見れば、緻密な経営者、組織メンバーの計画が伺えます。一番最初にメインで掲示された商品はパソコンです。90年代後半のパソコンマニアをターゲットとし、パソコンマニアはスペックやメモリ、性能などのこだわりが深く、掲示板としてはとても盛り上がることに目をつけていました!無作為に電化製品をプラットフォームに掲載することはできるが、あえて話題が生まれやすい、盛り上がりやすいパソコンというところに注力したことは大きな工夫と言えます。
<上記の工夫をまとめると大きく3点>
・コミュニティマスター(責任者)の配属による、質の良いコミュニティ形成
・製品情報を掲示板に紐付けることによる、有益な情報源としてアップデートを実行
・「掲示板」を立ち上げた初期段階の掲示商品を話題が盛り上がる「パソコン」に注力。
以上で第一弾から続いていた価格.comについてのお話を終わりたいと思います! コロナウイルスの影響や、オンラインショッピングの多様化により、オンラインでのお買い物の機会が増えたのではないでしょうか??賢くお買い物を行うためのお供としてぜひ「価格.com」使ってみてくださいね。
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